「技は無限――」

（漫画「バガボンド」第9巻より）

物語の中で、新陰流の継承者、剣聖・柳生石舟斎が「剣聖なのにまだ稽古が必要なのか？」と尋ねられた時の返答です。

この言葉が私にとって印象深いのは、ウェブ制作の仕事中、少々複雑な挙動を実現するためにスクリプトやCSSと格闘している時に度々頭に浮かんでくるからです。

無数の選択肢があり、それを実現する手段も無数にある。その中から最適と思われるものを選ぶ。なければ生み出す――上手くいけば達成感があります。

でも実はもっとうまいやり方が必ず存在する（これはもう日々実感しています）。

本当は「ベスト・完璧・ゴール」などない、常に上には上がある、ということに気がつけるかどうか。そして、それを理解した上で、なお今そこにある暫定的な「完璧」を真剣に目指せるかどうか。
これはいろんなことに共通する哲学だと思います。
「てっぺん」は常にすごいスピードで遠のいていくものなんですよね。

それでも一歩一歩前に進んでいくのは無駄じゃない。そう思いたいですね。

 

 

2014年3月の最近あった良いこと――
弟が誕生日プレゼントをくれた。

書いている人：アジナリスタ石井
東京都杉並区を拠点に活動しているフリーランスのWebデザイナー